県立学校の全生徒と教員にタブレット型端末を持たせる計画を進めている佐賀県。県内の一部の学校では、すでに研究授業が実施されている。県教委は「ＩＣＴ（情報通信技術）スキルを身につけない教員は佐賀県の教育スタイルに合わない」とまで言い切るが、先進的なだけに課題も多い。

佐賀県で、すべての県立学校の生徒と教員にｉＰａｄのような学習用タブレット型端末を持たせる計画が進んでいる。全国初の試みで、将来的には小中学校にも拡大、県内すべての学校で実施する考えだ。実現すれば「黒板とチョーク」「紙と鉛筆」で勉強していたこれまでの教室風景が一変する。佐賀の挑戦を紹介する。

電子黒板に内容を表示して使う「デジタル教科書」。学ぶ子供たちにとって、大きな画面に線を引いたり、印をつけるのは、紙の教科書やノートより楽しい。広島市立藤の木小の小島史子先生（３３）は「子供たちの発言が活発になった」とその効果を話す。

シャープと大阪府立大学は１４日、タブレット型端末に多くの教科書をデジタル化して収録した電子教科書の実証実験を始めた、と発表した。

日本教育工学振興会（JAPET）が公開した第8回「教育用コンピュータ等に関するアンケート調査」では、普通教室でのICT普及が進んでいないことが明らかになっただけでなく、PC導入の予定がない学校が約6割に上ることもわかった。