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勉強会デジタル教科書教材協議会(DiTT)では、有識者による勉強会を毎月開催しています。開催内容を一部ご紹介します。

2015年03月12日開催 

第56回 DiTT勉強会のご報告-松田孝氏・加藤理啓氏-

2015年3月12日、山王健保会館2階会議室にて、第56回デジタル教科書教材協議会勉強会を開催いたしました。今回は松田 孝氏(多摩市立愛和小学校 学校長)と、加藤 理啓氏(Classi株式会社 取締役 事業開発担当)にご登壇頂きました。松田 孝氏には、「タブレットPCの導入から活用へのフェーズをめぐってーiPad一人一台体制の教育実践を1年半継続して見えてきたこと」というテーマで、加藤 理啓氏には「Classi(ソフトバンクとベネッセ)による教育とICT活用事例と効果と課題と解決策」というテーマでお話を頂きました。  
以下は、発言要旨となります。

-松田 孝氏 ご講演要旨-

2013年まで狛江市の教育委員会でICT導入を行政として関わった経験があり、 、現在多摩市立愛和小学校で学校長を務めながらタブレットPCの導入から 活用のフェーズをめぐって、小学校現場で1年半継続してきた経験をお話しいただいた。 現在、公立小・中学校のICTの導入形態の大半は、1校に40数台しかなく効果的な実践が難しい中、統廃合を重ねた愛和小学校は学校整備が進み、ICT環境は恵まれている。 その様な環境の中で成果を示すことは当校のMissionだと思っている。
また、学校は新しい時代と技術を教える場だとも考えている。 そこで実践してきた効果を7つご紹介します。
1.集中力の持続
2.検索力の向上
3.基礎・基本の定着
4.思考力の鍛錬
5.個と多様性の尊重
6.表現力の上達
7.意欲の醸成
以上のような効果を感じた。
また、デジタルは当たり前のプラットフォームと構え、今後は3年生から6年生に プログラミングの授業を取り入れて、タブレットは創造のツールなんだという感覚を実感してもらいたいと願っている。
そして、既存の教科教育法にとらわれない新しい授業の展開を考えていきたい。一単位時間に各種アプリを組み合わせて使うことによってリズムとテンポ の良い授業を展開していきたいと思っている。
 

-加藤 理啓氏 ご講演要旨-

Classiは、子供たちの無限の可能性を解き放ち、学びの形を進化させることを目的に、学校教育でのICT活用を支援するサービスを提供するために、2014年4月にソフトバンクとベネッセの合弁会社として設立した。
高校生の5人に4人が自分の将来に希望や自信を持てないという調査結果が公表されたが、 子供たちに社会で求められる人間になってほしいという思いでこの事業を立ち上げた。
子供たちは1日の大半を学校で過ごす事になるため、学校での校務の効率化、子供たちの情報を集約し、一人一人に適した指導(個別指導)を充実させることは、必須である。
これらの課題を解決するため、Classiでは、授業記録、生徒カルテ、Webテストなどのサービスを提供する。
昨年度、全国のモニター校でこのサービスを活用頂き、先生方の校務の効率化を実現し、子供たちは学習時間の確保とともに、個別指導などで自己管理能力のアップにもつながった。
今年度4月より、正式なサービス(有償)を開始する。
ほとんどの自治体においてクラウドサービスの活用が認められていないこと、さらにPBL(課題解決型学習)などの新しい学びやその評価方法の普及と確立、またOne to Oneの個別学習に対応できるコンテンツが圧倒的に不足しているなどの課題があるが、学校教育、家庭学習の両方の領域で、最新のテクノロジーを活用しながら、子供たちによりよい学びを提供できるよう新たなサービスやプラットフォームの開発に取り組んでいきたいと考えている。
そのためにもコンテンツなどを提供されている企業の皆さまとも連携をとりながら、事業を進めていきたいので、是非ご協力をお願いしたい。
 


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