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勉強会デジタル教科書教材協議会(DiTT)では、有識者による勉強会を毎月開催しています。開催内容を一部ご紹介します。

2013年07月16日開催 

第36回 DiTT勉強会のご報告-小宮山郁子氏・阿部伸浩氏-

2013年7月16日、山王健保会館2階会議室にて、第36回デジタル教科書教材協議会勉強会を開催いたしました。今回は小宮山 郁子氏(文教大学付属小学校 校長)と、阿部 伸浩氏(NTTアイティ株式会社 メディアインテグレーション事業部 ビジネスサービス部 担当部長代理)にご登壇頂きました。小宮山 郁子氏には、「新たな環境で質の向上を」というテーマで、阿部 伸浩氏には「タブレットを使った授業支援ソフトウェアの利用事例ご紹介~フィールドトライアル実証実験での授業支援事例~」というテーマでお話を頂きました。
以下は、発言要旨となります。


-小宮山 郁子氏 ご講演要旨-


「新たな環境で質の向上を」
文教大学付属小学校は、現在学校改革のまっただ中であり、新校舎を建設して引っ越してから、古い校舎を取り壊し、校庭整備などを行い、来年3月に完成予定である。こういった言わば「ハード」の改革と同時に、職員や教育課程、授業改善など「ソフト」の改革をするべく、昨年の着任から力を注いでいる。
文教大学学園は、付属幼稚園から大学院まで、生徒数1万人を越える総合学園である。 本校の特徴は、人間愛に基づいて一人一人が優しさと思いやりをさまざまな場面で行動に移すことができる落ち着いた学校であること、小規模のよさを生かし、子どもひとりひとりの可能性を最大限に引き延ばし、確かな力にしていくきめ細かな指導をしていることである。今回の大改革をうけて、「一時間ごとに成長できる学校」を目標に掲げ、「徹底した少人数」、「のびのび学べる新校舎」「量と質を上げるカリキュラム」を方策として、新たな環境で質の高い教育を提供することを目指している。新校舎の特徴として、全館図書館構想で、地下一階から三階まで図書を中心に据え、子どもの生活のそばには常に本がある環境を実現させる。
さらに、電子黒板、天釣りのプロジェクタ、ホワイトボード、無線LANを整備し、ICT使おうと思ったらすぐにそばにあって、だれでも使える環境をつくるということを一番に、調べたり考えたり解決したりすることを日常化させることを目指している。
初等教育では1、2年生は活動や体験を通して、大勢の友達とかかわって学んでいくことが大事であり、3、4年生ではICT活用に慣れ、高学年ではどんな場面でICTを使えばいいのか自分で判断ができる力をつけていく必要がある。このように、発達段階に応じて、活用していく指導が大切だと考えている。教師は、分かり易くかつ効率よく教え、児童が互いに学び合ってつくりあげる授業をするためにICT活用が重要である。
ICTの積極的導入は、諸外国に比べ整備が遅れているという理由からだけではなく、日本の歴史や文化、教育の制度、授業展開の仕方等に日本なりの良さがあるので、日本なりのICT活用を考え整備していくことがとても大事だと考えている。それを使うこと自体が目的ではなく、あくまで充実した質の高い授業をするための教育環境の整備が目的であると思っている。気軽に使えて強力な脇役となるICTの活用を目指したいと思う。


阿部 伸浩氏 ご講演要旨-


「タブレットを使った授業支援ソフトウェアの利用事例ご紹介
~フィールドトライアル実証実験での授業支援事例~」
アジェンダは以下の内容で説明を行いました。
1. サイバー先生のご紹介
2. 教育スクウェア×ICTのご紹介
3. 開発サイドが考えた利用事例
4. 授業実践での利用事例
5. トライアル学校での先生方のお話
6. 利用してみてその後
7. さいごに
最初にツールを開発した際にどういった使われ方が想定されていたかをお話しし、(国語、英語、算数の演習) 次に、授業支援ツール『サイバー先生』が授業実践(社会、理科、算数、国語)でどの様に使われているのかについての説明を実際の演習問題を提示しながら行いました。
後半は、実証実験を実施している学校の先生方、ICT支援員(NTT側)に、実証実験において、授業支援ツール『サイバー先生』がどういう役割をしたのかについて語っていただいているビデオを見ていただきました。
『6利用してみてその後』では、実証実験を行って得た知見としての課題と、授業支援ツール『サイバー先生』がどういったメリットを感じて使われたのかについて整理し、説明しました。 

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