みんなに力のつく問題をつくろう(速さ編)
都道府県 | 三重県 | ||
---|---|---|---|
学校名 | 伊賀市立大山田小学校 | ||
先生氏名 | 谷本康 | ||
教科 | 算数/数学 | ||
学年 | 小学6年 |
活用したICT技術
授業活動の概要
目的:自分の学習状況を理解する。既習内容等を活用して問題の難易度を変化させる。友達の問題を評価する。
単元「速さの表し方を考えよう」 第6学年 10月
速さ(「量と測定」の領域)が苦手という児童が多くいたことから、基本事項を学習した後、学習内容の定着とより深い理解を促すために発展的学習課題として、「速さ」についての問題作成を行った。
つくる問題は、本単元を学習してきて児童が「難しいな」「ここ気をつけないと」と感じたところを問題とすることとした。
つくる問題の難易度については、むやみに数値を大きくしたり、計算しにくい数値を当てはめたりするのではなく、「Aさんは学校に8時10分につきたいと思います。家から学校まで2400mです。分速80m出歩くと家を何分に出たらいいですか?」のように「一つの表現から他の表現に変えること」や「一つの速さだけではなく、二つの速さを比べること」などを意識させて問題の難易度を上げていくように指導した。
問題づくりは、一人学びが核となるので、自分の考えをしっかりともたせ、問題作成の意図を言葉で表現できるようにワークシートに整理させた。その後、グループでそれぞれの問題を解き合い、「感じたこと」「意識したこと」を作成者に伝え、グループ内で問題のブラッシュアップを行った。ブラッシュアップさせた問題をPC上の「学級の掲示板」にアップし、クラス全員で問題を解き合い、出題者にコメントを書いた。コメントは、回答だけでなく「よい点」や「自分の気づき」についても伝えた。みんなからもらったコメントを整理することで、自分の問題の傾向や特徴、難易度などの評価がわかり、その活動では分類する・関連づける・構造化することができた。
作成した問題は、「速さの問題集」として他校の6年生に解いてもらって感想をもらったり、企業の問題作成者の方から評価をいただいたりした。期待できる効果/ICT活用のねらい
学級の掲示板を活用することで、アップされた問題を簡単にすぐに見ることができる。
掲示板内には問題と作成意図の書かれたワークシートが一緒に貼り付けてあるので、問題を解きながらその意図を意識することができる。
ブラッシュアップした問題を何度もアップし、すぐにみんなに見てもうことができる。
コメントの追加が自由に行うことができる。
評価/振り返り
・出題者の意図を類推し意識することにつながり、学習内容の理解がより深まった。
・友達の情報をしっかりと聞こうとする態度、自分の情報を相手にしっかりと伝えようとする態度が育った。
・グループでの活動が多くなり、自分の役割を意識することができるようになったことから、間違った情報を友達に伝えてはならないという意識が強くなった。
・情報を解決しようとする思考ループの育成が図れた。特に、比較・分類・関連づけにおいては有効であった。
・掲示板を活用したので、友達の問題の変わっていく様子がわかり自分の励みになった。