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指導先生 学校の授業にてICTを活用し、21世紀型スキルを育むような 先駆的授業をされている先生方の事例をご紹介します。

ニコニコ家族プロジェクト

都道府県 愛知県
学校名 名古屋市立天白小学校
先生氏名 林一真
教科 家庭科
学年 小学6年

授業の目的

〇 1食分の献立を考え、家族が喜ぶ楽しい食事を計画することができる。 
〇 家族のために、家族が喜ぶ楽しい食事にするために考えた工夫や家族への思いが友達に伝わるように、プレゼンテーション(以下プレゼン)することができる。

活用したICT技術

パソコン 、 タブレットPC 、 デジタルカメラ

授業活動の概要

<実践計画>

① 見つめる(課題をもつ)

「家族が喜ぶ楽しい献立(お弁当)」について考え,課題をもった。

② 集める(実習に取り組む)

調理計画を立て、お弁当の調理実習を行った。できたお弁当は、デジタルカメラを使って記録した。

③ 整える(写真を選択する)

記録した写真をタブレットPCで閲覧し、家族への思いが込められた部分を伝える上で有効な写真を選択し、スライドを作成した。

④ まとめる(写真の提示方法、見出しと原稿を考える)

スライドに合う見出しや原稿を作成した。また、原稿に合わせてスライドをどのように拡大提示し、指し示すことで、自分の思いが友達に伝わりやすくなるのかを考えた。

⑤ 伝える(友達にプレゼンする)

グループごとに分かれ、「家族が喜ぶ楽しい献立(お弁当)」について、一人ずつ、タブレットPCにスライドを映しながらプレゼンに取り組んだ。


⑥ふりかえる

プレゼン終了後、家族が喜ぶ楽しい食事にするために考えた工夫や家族への思いについて意見交換や相互評価した。また、各グループで、おすすめのプレゼンを選んだ。選ばれた児童は、プロジェクタとタブレットPCを接続し、スライドを拡大提示しながら、クラス全体に向けプレゼンを行った。最後に一人一人が「チェックカード」を記入し、プレゼンの振り返りを行った。

期待できる効果/ICT活用のねらい

〇 デジタルカメラを使い、デジタル記録することで、調理したものの記録を長期保管することができ、まとめる活動(スライド、ポスター、新聞づくりなど)や伝える活動に生かすことができる。また、学習成果を家に伝えることもできる。

〇 タブレットPCは、写真の閲覧機能が長けており、記録した写真を次々に見られるだけでなく、写真の一部分を拡大することができ、写真の細かい点を確認したり、写真同士を比較したりすることも容易にでき、効率よく自分の思いに合う写真を選択することができる。

〇 タブレットPCは、プロジェクタにつながなくても、画面を友達に見せるだけで、スライドを活用したプレゼンを行うことができる。また、指先だけで、簡単に見せたい所を拡大できる。これらの機能を使ってプレゼンを行うことで、「自分は何を伝えたいのか」という視点がもてるようになる。そして、練習を重ねていく中で、次第に児童の思いが焦点化され、より自分の思いが友達に伝わるプレゼンとなっていく。

評価/振り返り

<授業を終えた児童の声>

〇 自分のお弁当が一番だと思っていたが、自分では考えつかなかった旬の食材を入れるアイデアはすごいと思った。友達からいろんな工夫が聞けてよかった。

〇 発表というと、みんなの前で緊張しながら取り組むものと思っていたけど、タブレットPCを使ったプレゼンは、グループごとでやったので、気持ちも楽だし、見て聞いてくれている感じがあるので、やっていて楽しかった。またやりたい。

〇 写真がズームできるのは、本当に見せたい所がここだって見せつけられるのでいい感じです。本当にみんなに分かってもらえたかは心配だけど…。

<ICT機器の特性から見た学習効果>

〇 スライド(写真)を必要に応じて拡大しながらプレゼンさせることで、児童それぞれが自分の思いがどこにあるのか模索している姿が見られ、最終的に自分の思いをはっきりさせることができた。

〇 タブレットPCの画面を使ったプレゼンは、グループ単位で行うことができ、全体の発表と比べて、プレゼン後の意見交換・討論を活発にすることができた。これにより、友達と自分との考えの違いに気付き、発表することのよさを感じたり、家族が喜ぶ楽しい献立について考えを深めたりすることができた。

その他の関連情報

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