▲

勉強会デジタル教科書教材協議会(DiTT)では、有識者による勉強会を毎月開催しています。開催内容を一部ご紹介します。

2015年04月16日開催 

第57回 DiTT勉強会のご報告-益川弘如氏・八田一弘氏-

2015年4月16日、山王健保会館2階会議室にて、第57回デジタル教科書教材協議会勉強会を開催いたしました。今回は益川 弘如氏(静岡大学大学院 教育学研究科 准教授)と、八田 一弘氏(プラス株式会社 ステーショナリーカンパニー VISION事業部 国内ネットワークボード営業部)にご登壇頂きました。益川 弘如氏には、「ICTを活用した21世紀型の新たな授業と評価の取組み」というテーマで、八田 一弘氏には「PLUS電子黒板UPIC2製品説明・納品事例をご紹介」というテーマでお話を頂きました。  
以下は、発言要旨となります。

-益川 弘如氏 ご講演要旨-

近年、世界規模で授業方法の変化が起きている中、「アクティブ・ラーニング」が取り入れられ始めており、ICT活用が従来の補完役ではなく、新たな学びと評価を実現する授業の先導役となることを事例を交えながら紹介いただいた。
21世紀型スキル(資質、能力)の育成には、各教科の内容知識に加え、コミュニケーション力や問題解決力を鍛えることが重要であり、それらは一体として引き出すことが重要である。
昨年、静岡大学、掛川市、NECの共同研究として「ICTを活用した新たな学びによる21世紀型スキルの育成と学力向上」というテーマで、小中学校2校でスキルと学力向上をセットにした授業を展開した。
大須賀中学校の理科の授業を例に紹介。グループ活動の中で他のグループでのデータを共有することにより、生徒自身で考えをまとめていく授業を実施。教師ではなく、生徒中心の授業になることで、より能力を引き出すことができ、さらに深く内容を理解することができる。
教師は、点数だけをみるペーパーテストとは違い、生徒が考えているプロセスや変容をおうことができ、真の学力を測定することが可能となる。
その他、文科省の研究では、タブレットを使うクラス(能動的授業)と使わないクラス(受動的授業)で、授業の理解度を比較したところ、タブレットを使った生徒のほうが、概念的理解度が深く、誤答・未解決の生徒が少ない、さらに知識の定着率も高いということがわかった。
クラウド環境や分析アプリがもっと充実してくれば、さらに変容的評価の質が上がり、教師の負担も軽減できるのはないかと考えている。
今後も引き続き、研究成果を継続的に発信していきたいと考えている。

 

-八田 一弘氏 ご講演要旨-

本日は当社の電子黒板のご説明と実践事例をご紹介したい。当社はシート型電子黒板を販売していて、投影型の電子黒板になっている。
電子黒板とは投影した画面上で、「操作」「保存」「拡大」「書き込み」が出来る。
マグネットシートになっているので黒板に貼り付けることができる、また電子ペンの操作は黒板から離れたところでもドットの入ったシートを使い遠隔操作ができる。
優れた機能として、
・書画カメラ:画像の取り込みができ手元の教科書をデジタル教科書が出来るなど、取り込んだ画像素材でスムーズに授業が出来るようになった。
・マルチページ:100ページのマルチページがあり教科ごとに保存ができる。
・録画・録音機能:繰り返し再生して学習することが可能になった。
・教具素材集:定規や分度器などの各教科の教具をペンモードでもマウスモードでも操作可能である。
・カーテン機能:どの方向からもでも引き出せる、また12色あるので色塗りに使用できる。
・タブレット連携:同一ネットワーク内のタブレットに操作画面を配信しタブレット側からのパージ送りや書き込みも可能である。現在アンドロイド、windowsのタブレットに連携が出来る。
以上、持ち運びが簡単で手軽さをコンセプトに開発されていて、直感的に使えるソフトウェアで操作が楽なのが特徴である。
導入した学校の事例では、UPICを黒板のどの場所にも貼り付けられ見やすいように設置が可能であり、また、板書きもできて使い分けができるので丁寧な授業ができ、授業に対する理解度が以前に比べて上がり参加意識が高まったように感じたという報告を受けている。
 


勉強会の一覧へ戻る



ページトップへ戻る

COPYRIGHT 2011. Digital Textbook and Teaching all rights reserved.