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勉強会デジタル教科書教材協議会(DiTT)では、有識者による勉強会を毎月開催しています。開催内容を一部ご紹介します。

2011年03月28日開催 

第8回 DiTT勉強会のご報告-三宅なほみ氏-

2011年3月28日、全国町村会館2階会議室にて、第8回デジタル教科書教材協議会勉強会を開催いたしました。第8回目は、三宅なほみ氏(東京大学大学院教育学研究科教授、 東京大学大学発教育支援コンソーシアム推進機構 副機構長)にご登壇頂きました。
100名を超える幹事・会員企業の方にお越し頂き、三宅なほみ氏には「学習するコミュニティの成熟のためのIT基盤」についてお話頂きました。
以下は、発言要旨となります。

 


-三宅なほみ氏 ご講演要旨-


日本の教育の問題点として、学習成果や方法に多様性がないということがある。教える方も教わる方も苦労をしている。こういう反省をもとに、今世界では21世紀型能力という言い方で、求められる能力が言われている。こうした能力を教室でどうやって実現するか。こうした試みを大学教育支援コンソーシアム推進機構で行っている。背景となる考え方は建設的相互作用(Miyake,N1986)という。
  建設的相互作用を引き起こすために教える側が行う仕掛けとして、ジグソー法を用いた授業を行なってきた。こうした授業を行うためにIT基盤があれば、もっと容易に行えることがあるという視点で捉えて欲しい。それぞれの意見を収束する。情報を収集する。そういった時にITの力があると、もっと楽に出来る部分もある。 実施の難点としては記録を保存、共有吟味をするIT基盤がない。こういう所は先生だけの知恵でできることではない。社会の皆様、こういった協議会の皆様の力が必要である。
 また情報活用の点としてコンテンツ・リソースの充実が求められる。例えば教材研究、資料作成などにおいて頼れるものが学校にない。学習履歴を活用したいと考えたとき、クラス全員を個別にも集団的にも振り返ることができるシステムがない。こうした授業そのもの記録の共有は誰にとっても有効なものである。東京大学の推進機構のポータルページにも学譜としてまとめてあるので、是非ご覧になってほしい。

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