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2015年02月23日開催

DiTTシンポジウム「未来の教育のあり方を考える~先導自治体が描く未来~」

  

■日時:2015年2月23日(月)13:30~15:00 

■会場:慶應義塾大学三田キャンパス東館6F G-SEC
http://www.keio.ac.jp/ja/access/mita.html

パネルディスカッション:
市原健一   茨城県つくば市長
西川太一郎  東京都荒川区長
吉村武司   岡山県備前市長
小宮山宏   DiTT会長、株式会社三菱総合研究所理事長/東京大学総長顧問
中村伊知哉  DiTT事務局長、慶應義塾大学メディアデザイン研究科教授
石戸奈々子  DiTT理事、NPO法人CANVAS理事長
*敬称略




本年度最後となるシンポジウムとして、冒頭小宮山宏会長よりこれまでの歩みについて振り返りがあった。これからはICT導入の如何よりも、どのように進めていくかを議論するフェイズへと移行することが必須であると語った。
 つくば市の市原健一市長からは、日本初のICT教育導入市としての40年の歩みについての紹介があった。現在は電子黒板、デジタル教科書を使った教育を実施し、子どもたちの考えを可視化することが学力の向上に有用だということが分かってきたと話す。
 荒川区の西川太一郎区長からは、全国ではじめて全学校への電子黒板の導入を実施し、「一番乗り効果」として供給価格を大幅に下げることができたと語った。さらに、未来社会の指導者としての子どもたちを大人たちの手で育てるための、デジタルネディバイドの撤廃の必要性について強く語った。
 備前市の吉村武司市長からは、就任時からの備前市におけるICT導入の歩みについての話があった。全学校にデジタル教科書、電子黒板の導入、WiFiの完備を実施し、12月には一人一台の導入がはじまった。ICTの導入も大事だが、放課後学習や、地域全体を通した取り組みも大切だと話す。
 パネルディスカッションにおいては、実際に実施にあたっての反応や、議会への対応についての議論が行われた。市原氏は、導入開始当初はデジタル機器を使える教員が少なかったため、実現に至らなかったと話す。機材の導入も大事だが、現場で活用できる資質を上げるための環境整備を行わないと、宝の持ち腐れになってしまうのでと語った。吉村氏からは、財源は市長の思いがあれば必ず確保できるが、教育委員会と市長の意志を同じレベルに持ち、ギャップを埋めることが大事だと話す。西川氏からは、自身の就任後に荒川区の人口が3万人増えた。子連れでの引っ越しが多く、家庭でタブレットが使えるということが、引っ越し先の選択として荒川区を選ぶ大きな理由になっていると話す。
 DiTTは、今後も教育の情報化に関する普及促進活動を行うとともに、地方自治体の先進的な取り組みについてもWebサイトを通じて情報発信していく。

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