▲

指導先生 学校の授業にてICTを活用し、21世紀型スキルを育むような 先駆的授業をされている先生方の事例をご紹介します。

ニュースづくりで書く力と話す力を

都道府県 京都府
学校名 京都市立柊野小学校
先生氏名 岸本直樹
教科 国語
学年 小学6年

活用したICT技術

パソコン 、 音響機器/映像機器

授業活動の概要

対象学年…第6学年

単元名…聞く人の心に届くように発表しよう(光村図書)

参加人数…31名

 

ICTの使用局面

1.教材文で学習する(ニュース原稿の構成)

2.何を伝えるか話し合い,内容を決定する

3.絵コンテを作る

4.原稿を見直す

5.ニュースをPCを使って作成する

6.学級内で評価し合い,修正後に交流校にニュースを送る

期待できる効果/ICT活用のねらい

ICTを活用した場合とノートやワークシートなどでまとめる場合の大きな違いの一つに修正がしやすいという点が挙げられる。

本授業では文章の構成力や表現力,具体的には書く力と話す力を育成したいと考えた。子どもたちは修学旅行に行ったすぐ後だったのでニュースの原稿を書くことができた。しかし,ニュースの原稿には必要な要件があったり,構成があったりする。そのことを初めに学習し,その後原稿を書き上げた。また,ニュースの時間を1分と設定し,文章を推敲する力を伸ばそうと考えた。長くだらだらと続くような文では練られた文章とは言えない。その後,PCを操作する活動にした。文に合う写真を選び,ナレーションを入れ,テロップも工夫してニュースを仕上げた。ニュースを作るという活動ではPCがなければ成立しないし,試行錯誤したり,改善したりできない。練り上げとは失敗し,さらによくなるようにブラッシュアップすることである。

評価/振り返り

本実践では,他の単元の授業とは明らかに定着が違った点が3点ある。

1点目は構成についてである。他の単元などで作文を指導した時,なかなか構成の意味が分からなかったり、定着しにくかったりしていた。しかし、本単元では初めに指導したことが、ニュースづくりの中で定着していった。それは映像と組み合わせることで、構成が分かりやすくなったからではないかと考える。モデル文を示すだけでなく、写真と文のつながりを意識させるだけで、構成が飛躍的にわかりやすくなると考えられた。

 2点目に推敲という点である。1分という長さが効果的な推敲をするための条件となった。子どもたちがよくいうのは「どこまで書けばいいの?」ということである。そうすると必要な条件だけで書けなかった子どもはいらない文を書き加えることとなる。しかし、1分とは300~400字程度しか話せない。そうするとかなりの部分を削らなければならない。削りたくない部分まで削らなければならなないとき、本当に文章を見直すことになる。

 3点目は話す力である。これも1分間で伝えようとすると練習が必要となる。ICTを活用しているのだから何度も試すことができる。しかし、「何度でも使っていいよ。」では、真剣さがなくなってしまう。そうならないために練習と録音を組み込んだ。1時間をこの練習と録音に使った。スピードを変えるのではなく、原稿を精選して変える。そして、子どもたちは分かりやすくナレーションを入れるために聴き合い、結局何度もやり直し、伝わりやすいようになるまで撮りなおしていた。

その他の関連情報

先導先生の一覧へ戻る



ページトップへ戻る

COPYRIGHT 2011. Digital Textbook and Teaching all rights reserved.